adhdbenki’s blog

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何故、ADHDは掃除ができないのか?掃除上手になるための具体的な解決策!

何故、ADHDは掃除ができないのか?

片付ける事は可能なのか?

具体的な解決策書いてありとてもおすすめです!

 

私は、ADHD注意欠陥多動性障害)です。ADHDの代名詞といえば「片付けられない人」といわれるぐらい、一般的にADHD特性を持つ人間は整理整頓と片付けが苦手な人が多いイメージがあるのではないでしょうか?

実際、かつての私も例に漏れず、片付けが苦手な人でした。ですが、いまの私は片付けられる人です。以前は、部屋の床など全くみえず、ゴミは散らばり、押入れのなかは天井近くまでぐちゃぐちゃに物が詰め込まれ、油断をすれば雪崩を起こすような部屋で暮らしていた私が、スッキリ部屋で生活できるようになった方法と考え方を、ちょっとだけ文章化してみることにしました。

ちょっとだけと言いつつ、結構長めの文章ですが、最後まで読めば、いますぐ部屋の片付けをはじめてみたくなるかもしれません。

目次
①なぜADHDは片付けができないのか
②『考えない片付け』が向いている人のタイプ
③自分の苦手を把握しよう
④印刷して使える!捨てるためのお役立ちツール
④-2 コレクションアイテムについての考え方(追記
⑤短期記憶が弱い人のための集中ゴミ捨てシステム
⑥目指せ!極めろ!手抜きの片付け
⑦さあ、片付けの旅へ


①なぜADHDは片付けができないのか
質問.ADHDはなぜ片付けができないのでしょうか?
答え.なぜならそれがADHDだからです!
…なんていうのは、答えになっていませんよね。でも実際、そこで立ち止まってしまっている人は多いのではないでしょうか。

これはADHDの私が自己分析でたどり着いた、ADHDが片付けができない理由だと感じているものです。(私と同じADHDの診断を持っていても、個人差はあります。一例および一面として受け止めていただけると幸いです。)

激しく飛びまわるたくさんの情報が、イス取りゲームをする脳内

ADHDである私の頭の中には常にたくさんの情報が混在し、それぞれが鮮やかに激しく飛び交っています。そして、その隙間には処理をしきれない情報がノイズのように雑音として渦巻いています。

 

ADHD特性を強く持つタイプが、注意力散漫で忘れっぽく衝動的なのも、この脳内の大量の情報とノイズに原因があります。

人間の意識は常に何かについて考えています。思考の主役の椅子に座ることができるテーマは主にひとつしかなく、必要に応じてその椅子に座るテーマを入れ替えながら、人は生活をしています。

ADHDの私の場合、その椅子に座るテーマを自分の意志で決めることが困難です。私が何かについて考えている間も、他の情報が激しく椅子の周りを飛び回り、あっというまに主役の椅子を奪ってしまう…。もちろん、ADHDのではない人にも似た感覚を持つ人はいるでしょう。ですが、私のそれはとても激しく、私の意思やスケジュールを頻繁に無視するのです。椅子に座るテーマが変わるたび、私はそれらに強く反応せずにはいられません。それが散漫な注意力や忘れっぽさ、多動衝動として表れます。

判断を先延ばしにすることで、脳の疲労を回避している

ADHDの特性のひとつに先延ばし癖というのがあります。いつまでたってもやるべきことにグズグズと取り掛かろうとせず、普段の衝動的な行動とは裏腹に、何かを決めるべき時になかなか決断しようとしない…。

人生は判断と決定の連続です。どんな行動をするときも、人は五感を刺激する膨大な情報の中から必要なものだけを取捨選択し、判断と決定をしています。

ADHDのように大量の情報とノイズが脳内を駆け巡っている場合、五感を刺激する膨大な情報の中から必要なデータだけをピックアップする作業は、かなりの労力を伴います。考えようとしても、脳内を飛び回るノイズのような情報が邪魔になってなかなか思考が整理できないからです。ADHD特性を持つものにとって、これはとても脳の疲れる行為であるため、ついつい先延ばしにしてしまうのです。

一瞬で大量の判断を求められる「片付け」という行為

片付けや整理整頓というのは、日常生活の中でも特に判断と決定の連続行為を伴うものです。いつ片付けるのか、どこに置くのか、まだ使うのか…近い未来の予定も含め、たくさんの情報を使って、一瞬で決定しなくてはいけません。

しかも、雑然とした部屋を一気に片付けようとすれば、これを休みなく繰り返さなくてはいけない。混線した脳内で情報整理に苦労しているADHDにとって、これはとてつもなく疲れることです。

 

私自身も実際、脳内でこのようなたくさんの処理を必要とする場面では、あっという間に頭がずっしり重く感じ、めまいが始まります。それでも必死に考えるのですが、その間に話しかけられると余計に混乱してしまい、ひどくイライラして苦しく感じます。ADHDが片付けの途中で作業を放棄しがちなのも、このような脳内ノイズと混線による苦しさやストレスが背景にあるのです。(※投薬によって、この脳内ノイズがマシになる場合もありますが、効果は人によります。)

これから説明する『考えない片付け』は、思考する手間を極力省略することでこれらの苦しさをできるだけ緩和して、ストレスを減らした片付けの方法です。

②『考えない片付け』が向いている人のタイプ
・部屋に物が溢れて床が見えない
・なんでも先延ばしにする癖がある
・片付けの途中で他のことに気をとられてしまう
・物を捨てるのが苦手
・とにかくズボラで怠惰
・難しいことはよくわからない(この場合は一気に⑦まで飛ばしてもOK)
『考えないお片付け』は、上記のタイプの方に向けた、徹底的に手間と労力と思考の余地を削った片付けテクニックです。「ここまでしないといけないもの?」と思う方は、きっと、この片付け術が必要のない方でしょう。この記事の内容を実践する必要はありません。

でももしあなたの人生に少しの余裕があるのなら、世の中にはこれが必要な人も存在するのだということを、頭の隅に置いていただけると嬉しいなぁと思います。

③自分の苦手を把握しよう
片付けの出来ない人は、整理整頓や片付けという作業の中で具体的に『なに』が出来ないのでしょうか?まずは、私が思いついた『片付け下手あるある』をいくつか上げてみます。

・元に戻すのを先延ばしにしてしまう。
・自分がそれを使ったことを忘れてしまう。
・またすぐに使うつもりで、そのまま忘れてしまった。
・どこかに置いて、そのまま見失った。
・捨てるかどうかを、迷って決められない。
・視界から消えると記憶からも消えるので、片付けるのが怖い。
・物が多すぎて自分が管理できる量を超えている。
・きれいな部屋で生活をした事がない為、片付けるメリットがわからない。
他にも個人によって様々な事情があるでしょう。

こういう自分の『苦手』や『出来ない自分』を、情けなく思っている人もいるかもしれません。子どもの頃から、だらしがない奴と言われた経験をしている人も少なくないのではないでしょうか。

『なぜADHDは片付けができないのか』で説明したように、脳の特性で、どうしても片付けが難しい場合もあります。出来ないものは出来ない。それがあなたで、それが私です。自分を責めても情けなく思っても、一切解決はしません。怒られても否定されても、意味はないんです。だからね、もうこれ、開き直ってしまおうじゃありませんか。

苦手なことは開き直って、それが自分だと認めた上で、出来ない自分がどうやったら出来るようになれるのか、発想を切り替える。自分を責めるのではなく、できるための手段を整えるのが解決への一番の近道です。

私の脳は、いまでも情報整理が苦手で、なんでもすぐに部屋の中で見失ってしまうままですが、でも大丈夫。片付けはできるようになりました。

ここからは、私が汚部屋脱出してきれいな部屋をキープし続けている考え方をまとめた、実際に今日からできる『考えないお片付け』実践編です。

④印刷して使える!捨てるためのお役立ちツール
スッキリした部屋を実現するためには、収納を整える前にまずは不用品を徹底的に処分しなければいけません。とにかく物を捨てる時に重要なポイントは、「考えないこと」。これを簡単に実現するための印刷して使えるツールを3つ用意しました。

 STEP.1『迷ったときの取捨選択判断シート』

人は物を捨てるとき、判断することから逃れることは出来ません。しかし、
脳内にノイズと混線を抱えているADHDな私にとって、ひとつずつ考えて判断することはとても労力がいることです。片付けの最中、物を手に取るたびに、それがまだ使えるものなのか、捨てていいのかだめなのか…判断することがとにかく苦しくて、すぐに疲れてしまいます。

だから、私は負担を減らすために、捨てるための徹底したルールを自分に課しています。1つ目は、それをまとめた『迷ったときの取捨選択判断シート』です。これからは手に持った物の処分に迷ったらこのシートを見るだけ。慣れてしまえば、すぐにシート無しでリズミカルに物を捨てることができるようになります。ぜひ印刷して使ってみてください。

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STEP.2『ゴミ分別 判断シート』

次に、捨てられない人の捨てられない理由の大きなひとつ。ごみの分別が苦手で起こる「これは何ゴミだ…?」問題。

それを解決するためのツールが、2つ目の『ゴミ分別 判断シート』です。捨てようと思ったものが何ゴミかわからなくなったら、この質問に答えるだけで解決できる便利ツール。しかも、ゴミの日を忘れがちなうっかりさんのために、ゴミ出しの日を記入できる欄も作っておきました。ゴミ捨て方法は自治体によって違うので、印刷後にカスタマイズして使ってくださいね。

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【使い方】
このシートを印刷したら、自分の自治体のゴミ回収ルールに従って空欄を記入します。ググってもよくわからなければ、自治体のゴミ回収窓口に連絡して聞いてみましょう。多くの自治体では、ちゃんと答えを用意してくれています。記入が終わったら目につくところに貼りましょう。

STEP.3 デモデモダッテになった時に使える『迷ったときのゴミ箱inへの道』

捨てられない人がやってしまいがちな、置いておくための言い訳…。わかる、わかるよ、気持ちはわかる。そこで3つ目は、そんな人の背中をゴミ箱に向けて猛プッシュするQ&Aを用意しました。片付けの途中で捨てるかどうかの判断に迷ったとき、「とりあえず置いておこうか…?」と思ったときはこれを見て、豪快にゴミ箱に投げ込みましょう。

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特に、物を捨てられない人がハマりがちなのが「あとでメ○カリに出そう」と「誰かにあげよう」です。メ○カリに出すという作業も、誰かにあげる作業も、いくらで?誰に?いつ?どうやって?…判断と決定を大量に上乗せする行為です。一番我々タイプが苦手なことではないですか。

まだ使えるのにもったいない…そんなセリフもよく聞きます。ですが、ADHDのように脳内リソースが小さく限りのあるタイプにとって、本当にもったいないのは、不要な判断を上乗せして、その少ない脳内のリソースを消費してしまう事です。さあ、捨ててしまえ✨

④-2 コレクションアイテムについての考え方

 

記事の公開後「趣味のアイテムは?コレクションは捨てられないしどうすれば?」という声をDM等で複数頂いたので、私のコレクションアイテムに関する考え方を。

コレクションアイテムは、自分が心から愛したものですし、自分自身を形作っているものなので、処分の判断は一番最後に回します。私も今はお休み中の過去のコレクション(ブライスとかリカちゃんとか食玩とか)は大切に保存してありますし、進行形の推しアイテム(ガチャとかガチャとかガチャとか)はせっせと集めています。家族のコレクションも同様です。

しかし、どんな趣味に対しても個人のお財布事情で予算の限界があるように、どんなに好きなものでも、自分の持つスペースや管理能力のキャパによって必ず収集量に限界はきます。そこで、私は趣味のものに対しても、手元に置く上限を決めています。具体的には

・過去のコレクション → ダンボール1箱程度に厳選して収納の奥底に
・アルバムや思い出の品 → ダンボール1箱程度に厳選して収納の奥底に
・進行形のコレクション → 手の届く場所に日常の生活や片付けの負担にならない範囲で
こんな感じ。ただ、これは我が家のスペースと私の管理能力の限界量がこの程度というだけなので、趣味の内容や個人の環境によって上限の差はいくらでもあると思います。判断のポイントは、2つ。

・自分が隅から隅まで手をかけられると思える量であるかどうか。
・生活の負担になっていないかどうか。
かつて、どんなに好きで手に入れたものでも、雑然と積んで見向きもしなくなってしまったものは、日常生活の負担になっているかもしれません。生活が苦しければ、いまの推しにも全力で向きあえないですし。

好きなものを無理に手放す必要はないけど、好きなものを集めすぎて自分自身を苦しくしてしまっているのなら、そのときはちょっと、量とか置き場所とか集め方とか…付き合い方の見直しをするタイミングではないでしょうか?(苦しくないなら大事にしようぜ👍)

続きhttps://note.com/itacchiku/n/n349c01966d1d